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雨や結露で濡れた薪を着火させたい。これがなかなか難しい。「雨の日の焚き火を成功させるためのテクニック」を大公開。
良質な火口を使用する
火種から炎を生み出す火口。火口が濡れていると、火がつきにくくイライラすることがある。また火口の燃焼時間が短いと、湿った小枝の水分を飛ばすエネルギーが足りない。
炎が上がらないのは、火口が悪い可能性がある!
火口は、小さい熱で可燃性ガスを放出するものがいい。乾いていないと、ガスを放出するまで時間がかかる。繊維質でふわふわしているものが火がつきやすい。
湿った小枝を燃焼させるためには、火口の燃焼時間が長くないといけない。
キャンプをするとき、僕は火口を必ず携行している。乾いた火口を探すのは苦労するからだ。自作した火口の出番だ!と思うと楽しくなる。
火口を濡らさずに持ち運ぶには、防水ケースを使う。僕が使っているのは、LOKSAK。市販されているジップケースより耐久性がある。
着火剤を使おう
着火剤は必要だ。でも、できれば着火剤を使いたくないと思っていた。考えを改めたのは、プロが着火剤を携行していること。
サバイバル登山で有名な「服部文祥先生」、沢登りで有名な「高桑信一先生」も着火剤を持ち歩いている。
どうしても自然の火口が見つからない場合がある。そうした場合に着火剤は必要になる。高桑信一先生は、100円ショップで売られている液体メタを使用している。
僕が作っているワセリンティンダーもいわば着火剤。雨でのキャンプは、着火剤が必要。
濡れていない枝を探す
焚きつけに必要な濡れていない小枝が欲しい。木の下を探してみよう。木々が茂っている場所では、雨天でも濡れていない小枝が見つかることがある。
前日までの雨影響で、地面に落ちている枝が濡れている場合は、木に引っかかっている枝や地面から浮いている枝を使う。
木の種類は、クロモジがいい。表面が油っぽくツルツルしている。つまり水分を吸収しにくい枝だ。油分も豊富なので、焚きつけにうってつけである。
杉の葉も焚きつけには優秀。火が消えそうになった場合に焚べると火が復活する。反対にブナの木は、使わない方がいい。ブナは水分を多く含んでいるため燃えにくい。
小枝は、細ければ細いほど着火しやすいので、多く収集しておこう。小枝を準備しておくと、火が消えそうな場合に、再着火ができる。
少し手間がかかるが、フェザースティックを作るのもあり。針葉樹で作るとやりやすい。
熱を逃がさない
雨の日の焚き火で、火がつかないのは熱量が足りていないから。熱を逃がさないように工夫しなければならない。
例えば、直火をするときは、地面が濡れていると地面の水分で熱を奪われてしまう。熱が逃げないように薪の組み方を工夫したい。
木を敷いて、その上に焚きつけをおくといい。サイドには、丸太を置いて熱を逃がさない。つまりロングファイヤー型が理想だ。
タープ下で焚き火をする
雨の日は、タープ下で焚き火をする。これについて、賛否が分かれるところ。プロはどうしているのだろうか。
「無人地帯の遊び方 人力移動と野営術」では、雨の日にタープ下で焚き火をしていることが紹介されている。
「タープの張り方 火の熾し方ー私の道具と野外生活術」でもタープ下で焚き火をしている。「雨の心配があれば、2枚のタープ真ん中を焚き火スペースにし、上部に隙間を開けて煙出しにする。」
穴があいたり、変色や変形する恐れがあるので、気兼ねなく使えるタープがいい。
僕も雨の日はタープ下で焚き火をする。雨を凌いで焚き火をしていると、なぜか楽しくなってしまう。アクシデントが面白かったりするのだ。
濡れた薪は焚き火台の下に置く
濡れた薪を乾かしたり、予熱することによりスムーズに焚き火が楽しめる。焚き火台周辺に薪を置いておけば、乾かすことができる。
高さがある焚き火台であれば、下に置いておく。高さのない焚き火台は、周辺に置く。
どうしても火がつかない場合はガスバーナー
天候や野営地の状況によっては、どうしても火がつかない場合がある。僕は、潔く諦めてガスバーナーを使う。
ストイックになりすぎないのもキャンプを楽しむコツだと思う。以前、なかなか火がつかない僕の横で、友人がガスバーナーを使っていた。
「ガスバーナーを使って楽しいか?」
「楽しいよ!K15は焚き火の火がつかなくて楽しいか?」と聞き返された。
焚き火の魅力について知れば知るほど「焚き火で料理をしないといけない」と思っていた。サバイバルをしている訳ではない。自然を楽しみたい!
そこからガスバーナーを携行している。今では、焚き火をせずにキャンプすることが多くなった。
無理をせずに自然を楽しもう!ガスバーナーに頼ってもいいのだ!