こんにちは、K15です!(@k15life)

冬に適した寝袋を選ぼうとしている人!ちょっと待て!寝袋だけで寒さを凌げるわけではない。寝袋の保温力を上げるテクニックを知っておこう。
冬用寝袋の失敗談
僕は、冬キャンプで風邪をひいてしまった。氷点下の中、「使用最低温度−25℃を謳っている」amazonで買った1万円以下のダウン寝袋と、数千円のエアマットで寝た。
「ヤバイ、肌寒くて寝られない」
一睡も出来ずに朝を迎えてしまった。その後、鼻水と熱が出て仕事を休んだ。楽しいはずのキャンプが苦い思い出になってしまった。

こうして僕は決意する。
「防寒対策は、ケチらない。冬キャンプを楽しむ為の投資だ。」
そして、ナンガのダウン寝袋(600DX)を購入。しかし、それでも標高の高いキャンプ場の冬は寒かった。

「何が足りないのだろうか?そうか!知識だ!知識を得て、しっかり対策すれば、快適に寝られるはず!」
スノーキャンプマニュアルをはじめとしたキャンプや登山本を読み漁った。
「僕は間違っていた。防寒対策を寝袋だけに頼っていた。ウエア同様に寝袋もレイヤリングが必要だ!」
これらについて、後ほど詳しく紹介していく。
冬用寝袋の選び方
さて、寝袋の選び方を見ていこう!寝袋の中綿は、化繊とダウンがある。

端的に言えば、「車やバイク移動なら化繊」、「徒歩移動ならダウン」を選べばいい。

ちなみに最近では、「ダウンのふかふかした寝心地が好き」と車移動のキャンパーもダウンを使っていることが多くなっている。
寝袋のブランドは国内ブランドなら間違いなし!
化繊とダウンを扱っているので、自分のキャンプスタイルに合ったものを選ぼう。僕のおすすめは、イスカだね(ナンガよりふかふかして気持ちがいい)。
寝袋の保温力を引き出すテクニック
「冬キャンプで寒くて寝られなかった、冬の寝方を知りたい」そんなソロキャンパーが多いはず。

先ほど、寝袋のレイヤリングが大事だと述べた。レイヤリング知識を爆上げして、冬を楽しもう!
電気カーペットや薪ストーブ、石油ストーブなどの暖房器具に頼らず、寝袋のレイヤリングで寒さを凌げば、電源付きサイトでなくとも泊まれる!
防水性のシートを敷く
雪山では、防水性の高いグランドシートを敷く。寝袋は、濡れると保温力が低下する。オールウェザーブランケットなどの防水性と遮熱性が高いシートが人気。

マットを重ねる
就寝時は、地面からの冷気で体温を奪われてしまう。冬は、特に寒さが厳しく、断熱力の高いマットを使う。
キャンプで使うマットには、ざっくり3種類ある。
どれも一長一短があるので、ポイントを抑えておこう。
インフレーターマットやエアマットは、空気で断熱をする。空気の熱伝導率は、0.0241と極めて小さく、断熱力が高い。ただしパンクのリスクあり。

クローズドセルマットは、発泡ウレタンで断熱する。穴あきの心配がないので連泊しやすい。
「寝心地重視なのか、タフさ重視なのか」といったキャンプスタイルを考慮して、マットを選ぼう。
断熱力の高いマットを選ぶ以外にも重要なことがある!
「マットは重ねる程、断熱力が高くなる」
例えば、クローズドセルマットを2枚にしたり、銀マットの上にインフレーターマットを使う。

雑誌や書籍でたまに見かける「段ボールを敷く」というのもアリ!
マット単体で断熱力が高いものは、価額も高くなる。マットを重ねる技を知っておけば、安価で寒さを凌げる。
アルミの熱反射を利用する
アルミは、体から発する輻射熱を反射する。サーマレスト Zライトソルのように、アルミ装着タイプのものを選ぶと暖かくなる。

マット以外にも、タープやシュラフカバーにも使われていることがある。
アルミ装着のギアを取り入れて、寒さをしのごう!
寝袋を二重にする
地面からの冷気を遮断したら、次は外気対策。外気対策の柱は寝袋。3シーズン用の寝袋でも二重にすると対応温度が低くなる(暖かくなる)。

外側の寝袋は、封筒型にする。内側の寝袋の中綿が潰れず、熱伝導率の低い空気の層が厚くなる。
外気に対して寝袋の対応温度が高い場合は、寝袋を二重にして寒さを凌ごう!
寝袋カバーを使う
寝袋カバーを使うと、保温力が増す。特にアルミ装着タイプのSOL エスケープヴィヴィであれば、体から発する輻射熱を反射するので暖かい。

ソロキャンプなら、焚き火をする人が多いはず。焚き火で暖をとる際は、寝袋カバーを使うことで、寝袋の保護にもつながる!
インナーシーツを使う
寝袋の保温力が心配なら、インナーシーツを使うのもアリ!僕が使っているのは、シートゥサミットの「サーモライトリアクター エクストリーム」。

なんと、最大で15℃の温度向上が見込める(参考までに)。毎年、人気となる商品なので、気になる人は要チェック!
フリースを着て寝る
フリースを着て寝ると、保温力が増す。軽くて暖かく、通気性がいいので、寝苦しさを感じにくい。

フリースは、薄手のものと厚手のものがある。活動量の少ないキャンプなら厚い方がいい。ロスコのフリースは、無骨なソロキャンプとも相性がいい。
ダウンジャケットを着て寝る
ダウンジャケットやダウンパンツを着て寝ると暖かい。
しかし、HONDAキャンプが掲載しているデータでは、肌着で寝た方が「体の熱が寝袋に伝わって暖かい」とある。
「寝袋内部の温度」、「肌着とダウンジャケットの表面温度」を測定している。この検証方法に、僕は疑問を思っている。
「ダウンジャケットの表面温度って、熱伝導率の低い空気の層があるから、そんなに上がらないのでは?測るなら肌の表面でしょ!」
体感としては、ダウンジャケットやダウンパンツを着込んだ方が暖かい!(モンベルのショップ店員も言ってた)

例えば、夏のシュラフに肌着で寝るのと、ダウンジャケットを着て寝るの、どちらが暖かい?ただし、着込みすぎると、血流の低下で寒くなったり、寝苦しくなったりする。
登山用品を販売するプロモンテのHPで面白い記事を見つけた。
テント泊の登山において、シュラフは必携です。寒さに対する感覚は人それぞれ違うので、アドバイスを受ければ、お店の方は間違えのないところで少し暖かめのシュラフをお奨めします。しかし、「暖かめ」ということは当然重量も増え、嵩張ってしまいます。そして重要なのは、特に秋〜春の泊りのテント山行は寝る時だけが寒いわけではありません。テント山行はテントに寝るだけではなくテント内での生活も考えなければなりません。何が云いたいかと申しますと、シュラフに保温性のすべてを求めるのではなく、シュラフカバーやマットはもちろんですが、ダウンパンツやダウンソックスなども持参して、保温力をシェアした方がよいと思います。(その分、シュラフは1ランク小さいものを選択します。)それぞれの所持品の大きさが小さくなればザックにパッキングする時も収まりやすくパッキングしやすくなります。テント生活用の装備も、ウェア同様に重ね着的な発想で考えることをお勧めいたします。
引用元:http://www.hcsafe.co.jp
そういえば、ウルトラライトハイキングにも同じようなことが書かれていた。ダウンジャケットやダウンパンツなどの保温着を寝袋と組み合わせることで軽量化につながる。

ということで、寝袋で寝るときは、ダウンジャケットを着ると保温性UPになる。
湯たんぽを入れる
登山の雑誌や本には、湯たんぽを推奨している記述が多くある。僕も真似してみたら、「ポカポカして幸せな気持ちになった」。(朝まで爆睡)

それ以降、冬は必ず湯たんぽを持っていくようにしている。湯たんぽは、ペットボトルでも代用可能。僕はタフなナルゲンボトルで代用している。
テントシューズを履く
湯たんぽ同様に、テントシューズも推奨している本が多い。冬は、血管の細い手足が冷えてしまう。僕の場合は、特に足が冷えて辛いのでテントシューズが欠かせない。

「体は暖かいのに、足が冷えて寝られなかった」
そんな人にテントシューズをおすすめする。
最後に
冬のキャンプは素晴らしい。澄んだ空気に、白銀の世界、異世界な景観を肌で感じることができる。しかし、寒さ対策が重要になる。
イスカが行なったアンケートでは、「寒くて眠れなかった人」が5割を超えた。
本記事で紹介した寝袋のレイヤリングテクニックが「冬を楽しむソロキャンパー」の参考になれば嬉しい!
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